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目次
このページに記載の内容は2021年卒時点の情報を基にしています。
最新の情報とは異なる場合がありますので、必ず企業ホームページ等をご確認ください。
企業概要
経産省大臣が筆頭株主の半官営企業
画像引用元:INPEX
国際石油開発帝石(以下、INPEX)は、その名の通り石油開発に関する事業を行っています。
探鉱から掘削・採取、生産(=石油・天然ガスの精製)、輸送に至るまでワンストップで事業として営んでいます。
INPEXの筆頭株主は経済産業省大臣であり、全株式の18.96%を保有しています。
また、黄金株と云う、1株で議決拒否権を行使できる株式も保有しています。
この理由は、INPEXが国際石油開発(株)と帝国石油(株)の合併により誕生した経緯にあります。
エネルギー安定供給のために必要な措置ということで、経産省大臣が2005年に解散した石油公団から株式と黄金株を継承したんですね。
このような経緯から半官営ということもあり、その安定感はバツグンです。
石油・天然ガス開発事業の代表的なリスクに「探鉱・開発・生産に成功しないリスク」というものがあります。
莫大な対価を支払って鉱区権益を手に入れ、試掘等を行ったにも関わらず、安定生産が見込めない可能性が存在します。
仮に純民間企業だった場合、不作続きだと企業存続に関わる可能性もありますからね。
そのようなリスクを抱える業界に存する企業だからこそ、半官営はそのまま会社の強みになるでしょう。
中東セグメントに強み
2019年3月期時点で地域別の売上高は上図のようになっています。
各セグメントには石油・天然ガスの生産が含まれますが、日本セグメントに限り「天然ガス・石油製品の仕入れ・販売」が含まれています。
つまり、日本においてはエネルギーの卸売も行っているということですね!
新潟県上越市に直江津LNG基地というLNGサテライト設備を保有していますので、そこから天然ガスを送出しています。
INPEXが送出するガスは都市ガス小売事業者を通じ、家庭用を中心に100万戸を超える需要家で利用されています。(参考:INPEX 4U Challenge Lab)
とはいえ、INPEXといえば石油や天然ガス田の開発事業をまず想起する方も多いでしょう!
ここからは国外における主要開発事業を確認していきましょう。
中東・アフリカ
先に見たように、INPEXの売上の63%は中東・アフリカ地域が占めています。
当該セグメントでは、アブダビに2箇所、アンゴラに1箇所の石油生産拠点を保有しています。
下部ザクム油田においてはアブダビ国営石油からアセットリーダーに任命され、現地でガス田開発を主導しています。
ユーラシア
ユーラシアセグメントにおいては、カスピ海沖合に複数権益を有しています。
こちらの事業紹介ページをご覧いただくとわかるように、INPEXはエクソンモービルやロイヤル・ダッチ・シェル、中国石油天然気集団など様々な国籍の企業と共同で開発しています。
これらの企業はINPEXの競合に該当しますが、油田・ガス田の開発事業はリスクも大きいので、リスク分散のため競合他社と協働して進めることが多いんですね!
国際協調が非常に重要になってくるお仕事ということがよく分かります。
国内石油業界における立ち位置/競合企業
先程は国外の競合企業について少し触れましたが、原油調達・石油/天然ガス調達事業という2つの側面において日本国内でも競争に晒されています。
前者、原油調達における代表的な競合企業にはJXTGホールディングス、出光興産、昭和シェル石油などが挙げられます。
後者、石油/天然ガス調達事業においては石油資源開発(JAPEX)、三井石油開発(MOECO)などが挙げられます。
特に石油資源開発はINPEXと同じく元官営企業であり、生い立ちが似ていることから差別化が難しいかもしれません。
敢えて差異を挙げるとするならば、JAPEXは国内および米州権益に、INPEXは中東権益に利がある(ちなみにMOECOは東南アジアに強いです)と言ったところでしょうか。
石油資源開発(JAPEX)についての企業研究や、国際石油開発帝石と石油資源開発との違いに関する詳細は下の記事に記載しております。
関連記事石油資源開発(JAPEX)の企業研究・選考対策+国際石油開発帝石(INPEX)との違い読む企業方針
https://www.inpex.co.jp/company/vision.html
INPEXは「ビジョン 2040」という資料を公表しています。
2040年に向けてINPEXが立ち向かうべき課題と、どのようにして立ち向かうのか、その結果どういった姿を目指すのか、といったことが仔細に記載されています。
長期的な経営計画が掲載されていますので、INPEXを志望する人は必読でしょう。
本サイトでは中期経営計画から志望動機を考えることをオススメしています!
具体的な方法については、上の画像をクリック!
採用情報
インターンシップ優遇
なし?
文系対象でWinter Intership “Energy Business Forum”という1dayインターンシップを開催しています。
もっとも、ほぼ企業説明会ですから、こちらに優遇がないことは明らかですね。
理系向けインターンシップとして、3days,2weeksおよび長期就業型(4週間以上)の3種類が用意されています。
3daysインターンシップは現場見学コース、2weeksインターンシップは技術系業務実習コースとなっています。
*長期就業型インターンシップは個別連絡が必要です。
複数のインターンシップコースを用意していますが、あからさまな優遇は無いようです。
しかし、他人より一歩踏み出た業務理解およびキャリアプランの構築をするためには是非参加しておきたいところです。
就職難易度
★★★★★(5/5)
労働量対賃金効率が良いとの風説が広がっており、学生人気がたいへん高い企業です。
採用人数は技術系・事務系ともに25名前後と、非常に限られた枠を争う必要があります。
業務上国外駐在は当たり前な会社ですから、就職イメージに惑わされるのではなく、ライフプランをしっかり持った上で選考に挑みましょう。
年収など
関連記事就活生は有価証券報告書を読むと幸せになれる読む従業員情報
- 従業員数:1194人
- 平均年齢:39.49歳
- 平均勤続年数:15.76年
- 平均年収:915.0万円(ただし契約社員・嘱託社員・派遣社員を含む)
セグメント別従業員数
- 日本/アジア・オセアニア/ユーラシア/中東・アフリカ/米州:946人*1
- 全社:248人
*1 同一従業員が複数地域の事業に従事しているため
(第13期有価証券報告書より)