【22卒】高速道路業界の就職難易度ランキング

この記事について

安定を志す学生にとって理想の条件を満たす高速道路業界。この業界に属するNEXCO3社、JB本四高速、地方道路公社などの就職偏差値や、今すぐ使える高速道路会社の志望動機例をご紹介します。

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目次

はじめに


2005年道路公団民営化を機に設立されたNEXCO3社を筆頭に、高速道路管理会社は全国に複数存在しています。
公務員並み、もしくはそれ以上の安定性を誇りながら、なかなか就活生が知らない業界の筆頭とも言えるでしょう。
この記事では、そんな高速道路各社の就職難易度をS、A、B、Cの4段階でランキング付けした上で、各社についてご説明します。
企業の詳細については個別記事を用意しておりますので、より深く知りたい方はそちらも併せてご確認ください。

ランキング

まずはランキングから見てみましょう。
以下のランキングは高速道路業界内の立ち位置であり、他業界のことを考慮していません。
ランキングにする上で考慮している事項は、①企業としての存在意義、将来性を主に考慮した上で、②企業の知名度(=就職倍率)③社員の待遇を加味しています。
3つ全て高評価の場合S、2つの場合A、1つの場合B、0つの場合Cとしています。
【S】中日本高速道路(NEXCO中日本)、首都高速道路

  • 中日本高速道路:東名高速、新東名高速など幹線を抑えており、需要が尽きることはあり得ない。NEXCO3社中営業利益率も最高。転居範囲も限定的。
  • 首都高速道路:東京都区部の高速道路網を掌握しており、転勤も無いため公務員に並んで学生人気が高い企業。NEXCO中日本と同様で将来安泰。

【A】東日本高速道路(NEXCO東日本)、阪神高速道路

  • 東日本高速道路:関東エリア・東京~仙台・新潟あたりはまだ交通量が多いが、東北北部・北海道エリアなどになってくると微妙。転居を伴う異動リスク高し。
  • 阪神高速道路:首都高速道路の大阪・神戸版。これら2府県から出たくない場合は理想の職場。

【B】西日本高速道路(NEXCO西日本)、名古屋高速道路など地方政令都市をカバーする道路公社

  • 西日本高速道路:名神・新名神の大半を管理する。NEXCO中日本ほどではないが交通需要を抱える。四国や山陰などは…。転居を伴う異動リスク高し。
  • 名古屋高速道路:名古屋市内~尾張小牧の高速道路を管理。阪神高速より更に小規模。公社なので待遇は公務員と同等。ただし幹部陣は公務員の天下りであるため出世は望めない。

【C】本州四国連絡高速道路、その他地方道路公社

  • 本州四国連絡高速道路:瀬戸大橋、鳴門海峡大橋などを管理。債務が一定程度減少し次第NEXCO西との合併が義務付けられており、積極的存在意義が皆無。ならばNEXCO西に就職したほうが良いのでは。
  • 地方道路公社:就職先として公務員ではなく地方道路公社を選ぶメリットが無い。

各企業の補足説明

NEXCO中日本


画像引用:産経フォト

東京と名古屋、そしてその先にある大阪を結ぶ東名高速道路、新東名高速道路の全エリアを管轄し、日本の物流・人流の要と言って差し支えのない高速道路管理業者です。
他の管轄道路として東海北陸自動車道、中央自動車道などが有りますが、これらもまずまずの営業収益を誇り、死角と言える死角が見当たりません
詳しいことは既に個別記事で解説していますので、そちらを御覧ください。
関連記事関連記事中日本高速道路(NEXCO中日本)の新卒採用・企業研究情報読む

NEXCO東日本

画像引用:GAZOO

北関東・東北・北海道などが事業エリアの高速道路事業者です。東京近郊をカバーしているとは言え、東名高速のようなドル箱路線を持っていないのでNEXCO中日本に比べると魅力は薄いです。
北関東とは言え腐っても人口密集地である関東エリアをカバーしている点が強みですが、北海道や東北地方など過疎地域の高速道路網も管理しているため、とんでもない田舎の事業所に勤務することになるかもしれません。
また、それらの過疎地域における路線が垂れ流す赤字も凄まじく、2018年度には営業損益が赤字転換しています。まあ、国家事業なので例え赤字を垂れ流し続けようとも絶対潰れないのが魅力では有りますが。
見かけの給与はNEXCO他社より高いですが、地価と物価の高い東京に本社があることを考えると東京出身以外の場合には旨味は少なく、東京出身であっても先に述べたようにジョブローテーションで僻地に飛ばされる可能性があり手放しで喜べません。
詳しいことは既に個別記事で解説していますので、そちらを御覧ください。
関連記事関連記事東日本高速道路(NEXCO東日本)の新卒採用・企業研究情報読む

NEXCO西日本

滋賀県以西の西日本エリアを管轄する高速道路管理業者です。
NEXCO東日本と同様、人口密集地である京阪神エリアをカバーしている点が強みといえば強みですが、路線長から言えばそれ以外の地域(四国・中国・九州)が圧倒的であり、求職者としては旨味が薄いです。
NEXCO3社の中で一番褒めるところが無い企業。2015年には社員の汚職が表沙汰にもなりました。
ここまでこき下ろしてしまいましたが、それでも国が100%出資する公益企業なので、絶対に潰れる心配はありません。
高速道路が無くなるとき、それは自動車が道路を走る必要が無くなったときか、日本が無くなったときくらいではないでしょうか。

首都高速道路


日本の心臓部たる東京都区部の高速道路を維持管理している高速道路管理業者です。
レインボーブリッジも首都高速道路の所有物です。
営業範囲の狭さ、営業収益の高さ、何を取っても高速道路業界の中でもずば抜けています。
それだけに、恐らく高速道路業界の中でも最も競争倍率が高いのでは無いでしょうか。
首都圏エリアの鉄道事業者などと比較して、なぜ高速道路なのかを語れるのはマストでしょう。
関連記事関連記事首都高速道路の企業研究・選考対策 | 世界最大のメガシティ、東京の物流と人流を支える読む

阪神高速道路

画像引用:鉄道プレス

阪神高速は、神戸~大阪間、大阪市内、大阪市内~関西国際空港の高速道路網を管理する高速道路管理業者です。
阪神高速といえば、「高速道路がビルを貫く」TKPゲートタワービルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
大阪の都心部と神戸、空港を繋ぐ動脈になっている点が強みであり、大阪に人が居る限り決して無くなることのない道路インフラです。
阪神高速道路は阪急電鉄・阪神電鉄や南海電鉄・JR西日本と事業が競合します。
「なぜそれらの鉄道業者ではなく阪神高速を選択するのか」という点について、経験を織り交ぜながら語れるようにしておくと良いでしょう。

名古屋高速道路


画像出典:朝日新聞社

名古屋高速道路は、首都高速・阪神高速とは異なり、地方公共団体(愛知県および名古屋市)が設立する地方道路公社に分類されます。
そのため、待遇等も設置母体となる地方公共団体に準じていると言ってよいでしょう。(道路公社職員給与規程等で検索すれば出てきます)
採用人数に関しては、例年技術職を5名前後、事務職を1,2名程度採用するのみであり、それなりに狭き門です(倍率は技術職が3倍程度、事務職は40倍程度)。
倍率を鑑みると、最初から公務員を目指したほうが出世含めお買い得な気もします。
同様のことは広島高速道路公社などの他道路公社全てに共通して言えます。

JB本四高速


本州四国連絡高速道路は、西瀬戸自動車道・瀬戸中央自動車道・神戸淡路鳴門自動車道の3線を管理する高速道路管理業者です。
ランキングでちらりと述べましたが、JB本四高速は高速道路株式会社法附則第二条において、「債務が相当程度減少し、かつ経営の安定性の確保が確実になった時点において」NEXCO西日本との合併が定められています。
つまり、JB本四高速は将来的にNEXCO西日本に吸収合併されることが確定しており、会社としての将来性が無いことが確定しています。
NEXCO西日本に吸収合併された後の本四高速社員の待遇如何は分かりませんが、そもそも敢えてNEXCO西日本ではなくJB本四高速に就職する理由が分かりません。
ともあれ、就職したい方は「プロジェクトX 挑戦者たち 未来への総力戦 男たち 不屈のドラマ 瀬戸大橋/世紀の難工事に挑む」を見ることをオススメします。

志望動機の書き方

本記事で併記していた高速道路業界の志望動機の書き方は、内容を増量したため下記記事に移動しました。
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