「志望動機」は中長期経営計画から逆算しよう

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就職活動を通して志望動機を考えるのに苦労した方は多いのではないでしょうか。「志望動機など無い!」という方も一定数いらっしゃるかと思います。そんなとき、脳死で志望動機を組み立てられる手法をご紹介します。

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目次

志望動機、何書いてますか

就職活動を通してたくさん書き物をする機会はありますが、志望動機を書くことが一番難しいと思います。
志望動機なんてねーよ!と思いながら下手な志望動機を書いてしまい「それ、ウチじゃなくても出来るよね?」と突っ込まれた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本日の記事では、そんな野暮なツッコミを絶対させない完璧な志望動機の作り方をご紹介します。

志望動機は中長期経営計画から逆算しよう

中長期経営計画を読んでいますか

中長期経営計画。
それは、企業が今後数年かけて目指したい姿を対外的に公表した資料です。
この資料は、本来であれば投資家などに向けた資料では有るのですが、次の2点においては就活生にとっても多大な意味を持ちます。

企業の目指したい姿がわかる

この資料はその企業が今後何を成し遂げ、どのように成長したいのかを示しています。
同じビジョンを持ち、そのビジョンを達成するための資質を備えた学生を企業が無下にするでしょうか。
企業が新卒の採用活動において重視する点として、「能力」は勿論のこと、「人柄」も見られています。
というのも、新卒は「じっくり育て上げていく」ことを目的に採用される点で中途採用と異なるのであり、むしろ「人柄」重視であるとさえ言えます。
企業のビジョンに共感してくれている学生は、その企業が望むような方向に育ってくれる可能性が高いため、採用活動においては優遇されます。

同業他社との差別化ができる

冒頭で「それウチじゃなくてもできるよね」というツッコミを挙げました。
現代社会において、規制産業を除きあらゆる企業は自由競争に曝されているわけですから、他社と明確な差別化要因を打ち立てられなければ、行きつく先はそして破滅です。
したがって、企業にとって常に念頭に入れるべきは同業他社との差別化になるわけですが、その企業の人達が考えた差別化方法は中長期経営計画に記載されているケースが多いです。
同業他社と経営計画を比較し、会社の戦略の違いを把握しましょう。
その上で、「同業他社より貴社のほうが私のビジョンに合致していること」を力説し、「ウチじゃなくてもできるよね」とは言わせないようにできます。

中長期経営計画に添えないなら、志望するな

さて、ここまで「経営計画に同意していることを示せ!」と述べてきました。
ここで「経営計画になんぞ同意できねえ!」と思われる方もいるかもしれません。
あなたが経営計画を読み、「この会社の目指す姿は俺の思う将来像と違う」と思った場合、会社の求める人材とあなたがマッチしていない可能性が高いです。
採用されても、あなたの思うキャリアプランに添えない可能性が高いので、どうしても持ち駒が欲しい場合を除き志望しないほうが良いです。
(その場合、その企業にとって貴方は招かれざる客ですから、持ち駒にできるかも分かりません。)
 
中長期経営計画は言わずもがな、その会社の経営陣が考えた方針です。
あなたが「それは違うだろ!」と声を上げても、新人の意見が通るでしょうか。
おそらく、会社の経営陣の首を縦に振らせるより、転職するほうがあなたにとって楽なのではないでしょうか。
どうせ転職するなら最初から志望しないほうが良いですね。

経営計画を志望動機に落とし込む

次の3ステップを踏むだけの簡単な作業です。
 

あなたの将来のビジョンを示す

あなたがその業界・その企業を志す理由と、その業界や企業で成し遂げたいことを書いてください。
どうしても思いつかないならば、(入社後きっと後悔しますが)志望先の将来のビジョンに内包される概念をでっち上げて書いてください。
そして、それがあなたのやりたいことだと自己暗示してください。

その将来のビジョンに至ったエピソードを入れる

先に挙げた将来のビジョンを持つに至った原体験を書いてください。
論理的に一貫性があれば、エピソードは何でも構いません。

志望先の将来のビジョンがあなたのビジョンに合致していることを示す

同業他社ではなく、その会社だからこそ、あなたのビジョンを達成できる理由を書いてください。
論理的に一貫性があれば、どれ程些細なことでも構いません。
 
あとはOB訪問などで、志望先の企業が経営計画で示した「将来のビジョン」を達成するために行っている具体的な施策ややり甲斐などを聞き、あなたのやりたいことがその会社で出来る裏付けを取ってください。
これであなたがその企業を志望する唯一無二の動機が完成します。

注意点

あなたのエピソードがない志望動機はクソだ

会社の良いところだけを説明して「そこに魅力を感じたから志望しました」…
そんな志望動機はクソです。誰でも言えます。
冒頭に述べた「それウチじゃなくてもできるよね」ならぬ「それアナタじゃなくても良いよね」という状態になります。
どうしてもその路線で行きたいのならば、その会社の良いところに魅力を感じるに至ったあなた自身の原体験を説明した上で、その会社の良いところを、あなたの能力・強みを活かしてどのようにして伸ばしていきたいかを語りましょう。
クサいことを言いますが、面接は「アナタ」と「その会社」のマッチングなので、それぞれに固有の要素を掛け合わせる必要があります。
そのいずれかが欠けた時点で「アナタ」と「その会社」である必然性が雲散霧消します。

最後に

とはいえ、非上場企業をはじめとして経営計画を出していない企業も一定数存在します。
また、京セラのように会社の方針として経営計画を策定しない会社も存在します。
したがって、経営計画から志望動機を逆算する手法が必ずしも使えるわけではありません。
しかし、大抵の日系上場企業であれば経営計画を策定していますので、ぜひ使ってみてくださいね。