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目次
ビジネスフレームワークの必要性
世の中には、「巨人の肩の上に立つ」という言葉があります。
偉大な先人の残した基礎に基づいてことを行えば車輪の再発明をしなくて済む、という意味ですが、これはグループワークにおいても同様です。
資本主義社会において、グループワークに似たようなことを人間はずっと繰り返し行ってきました。
その中で生み出された発明が、今回ご紹介する3C分析のような「ビジネスフレームワーク」と呼ばれるものです。
今回の記事では、ビジネスフレームワークのなかでもとくに3C分析について、3C分析って何?というところから、3C分析の詳しい使い方に至るまでご紹介します。
3C分析は、就職活動において最早避けられぬ戦となっているグループディスカッション対策のみならず、企業研究など幅広い場面で活用することができます。
就活生のうちに抑えておきたい必須概念の1つと言えるでしょう。
3C分析の概要
上に、3C分析が一発で分かる画像をご用意いたしました。
3C分析とは、画像のように、「顧客」「自社」「競合他社」の3つの要素から、自社が取り巻かれている環境を内外から分析するフレームワークです。
3C分析を使うことで、「顧客は何を求めているのか?」「市場はどのような方向に動いていくのか?」「自社は何をできるのか?」「競合他社との差別化要因をどこに見い出せばよいのか?」ということを知ることができます。
顧客
「顧客」カテゴリには、次の要素が含まれます。
- 顧客が有するニーズの質的・量的ニーズ
- 顧客の購買行動
- 市場全体の規模や将来性、変化
顧客ニーズの分析については、アンケートによる調査が有効です。
もっとも、アンケートを実施したところで回答数100件程度のアンケートでは信ぴょう性が得られないため、公的機関やシンクタンクによる調査データが無いか探してみましょう。
とりわけ、市場全体の将来性を分析する際にはマクロ・ミクロの双方から分析する必要があります。
このうちマクロ分析においては「PEST分析」を用いると良いでしょう。
ミクロ分析においては、ビジネスの現場では5F(ファイブフォース)分析を活用しますが、学生レベルで5F分析に使用するデータを集めることは難しいので、名前だけ知っておけば良いでしょう。
自社
「自社」カテゴリでは、次のような要素を洗い出します。
- 自社が保有するリソース(ヒト・モノ・カネ・情報)
- 既存ビジネスの売上、シェア、販売戦略
- 自社の企業理念
- 投資能力
会社が現在どのような事業を行っているかを知ることで、その事業と相乗効果を有する新規事業を考えることが可能になります。
また、保有リソースや投資能力についても知ることで、たとえば「現有リソースを有効活用できるから参入コストを抑えられる」「資本が豊富にあるから、潤沢な資金を新規事業に注ぐことができる」など、自社特有の強みを見つけることができます。
競合他社
「競合他社」カテゴリでは、次のような要素について調査します。
- 競合他社の成功要因(差別化要因)
- 競合他社ごとのシェア、成長戦略
- 自社の参入リスクおよび代替可能性
まず、その分野がレッドオーシャンであり、既に成功している企業があるならば、「何故その企業が成功を収めたのか?」という点について明確にする必要があります。
その上で、各競合他社が有するシェアや今後の成長戦略について調査することで、自社の参入余地について調査します。
二番煎じはどのような業界においても成功を収めることはできません。
しかし、それと同様に「他人に容易に真似される」可能性があるコンテンツも、長期的に見て成功に繋がるとは言い難いでしょう。
このような事業展開におけるリスクを把握する上で、競合他社について知っておくことは非常に重要となります。
集めた情報をどうするか?
3C分析は、情報を「必要な分野において、必要なだけ」集める際に非常に有用となる手法です。
しかし、情報は集めただけでは全く意味がありません。活用してナンボなのです。
情報を「集める」ステップから「活用する」ステップへと歩みを進めた際、次なる分析手法を活用すると良いでしょう。
その際に使用することができるフレームワークとして、代表例を提示します。
- SWOT分析
- STP分析
どのような手法を用いて、どのように考えるか、といったことは完全にケースバイケースですから、一概にどうと申し上げることはできません。
それぞれのメリットを把握した上で、最適なものを選択しましょう!
関連記事PEST分析とは?就職活動での使い方・メリットをご紹介!読む
3C分析の使いみち
上記で見たように、3C分析は3つのCから多角的に自社が置かれている状況を分析することができます。
就職活動において、3C分析は非常に幅広く役立てることができます!
選考活動対策として
インターンシップ中におけるグループワークにおいて、3C分析を活用することができるケースがあります。
たとえば、新規事業立案グループワークは事務系総合職向けインターンシップでしばしば取り扱われる題材ですが、この場合3C分析を用いることで、受験企業が置かれている状況を客観的に分析することができます。
グループワークと一概に言っても、アイデア出しから洗練、資料作成まで多岐にわたるステップが控えています。
そのため、グループワークにおいては1つのステップに掛けられる時間は限られています。
だからこそ、3C分析に沿って議論を展開することで、議論の進行の取り決めなどに掛ける無駄な時間を削減しましょう。
企業研究手段として
選考活動の本筋のみならず、企業研究をする際にも3C分析に当てはめることで、効率よく、かつ詳細に、その企業のことを知ることができます。
たとえば次のような事項について知りたい場合、3C分析を用いることは非常に良い選択だと言えるでしょう:
- その企業の業界内における立ち位置
- その企業が今後業界内でどのように立ち回ることが予想されるか(企業の将来性予測)
- その企業を取り巻く市場のこれまでの変遷、これから予測される変化
- その企業が所属する業界と関わりのある業界
- 競合企業にない、その企業ならではの強み
とくに、最近では終身雇用制度の崩壊が取り沙汰され、新卒で就職できたからと言ってその企業に骨を埋められるとも限らない時代になってきました。
だからこそ、その企業のみならず、競合企業や企業を取り巻く業界全体を俯瞰的に見つめることが非常に重要です。
そのような場合に、3C分析のことを頭の片隅に入れながら企業研究をすれば、今までより企業理解を素早く、かつ深いところまで徹底することができるでしょう。
おわりに
本記事では、3C分析についての概要をご紹介した上で、学生の皆さんが就職活動に取り組む上で3C分析を活用できる機会をご紹介しました。
本記事でご紹介した内容をかんたんにまとめると次のようになります。
- 3C分析とは、3つのC「Customer」「Company」「Competitor」から、企業を取り巻く状況を内外から分析する手法である
- 選考過程では、「グループディスカッション対策」「企業研究の効率化」という2つの側面で役立てることができる
3C分析は数あるビジネスフレームワークの中でも最も取り付きやすいものの1つであり、学生でも今日から気軽に取り入れることができます。
時間を有効に活用するためにも、そして質の高いアウトプットを出すためにも、ぜひ取り入れてみましょう。
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