【22卒】会計ソフト大手・ミロク情報サービスの企業研究・選考対策

この記事について

会計システムを中心に開発し、国内で根強いシェアを誇る「ミロク情報サービス」の就職情報です。企業研究はもちろん、競合企業・将来性分析から、面接で訊かれる内容、インターンシップ情報などをまとめてご紹介します。

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目次

企業情報

概要


ミロク情報サービス(MJS)は会計士・税理士事務所向け基幹システムを主に開発するシステムインテグレータです。
その他にも、中小・中堅企業向けの会計・ERPソフトウェアを提供しています。
東京ヴェルディなどプロサッカーチームのユニフォームスポンサー企業であり、サッカーファンであれば名前ぐらいは見たことがあるかもしれません。
とはいえ、B2Bのみならずニッチ市場での事業展開ですから、IT企業を志望する学生であっても一般に知名度は限りなく低いのではないでしょうか。
しかし、オービックをはじめ、会計システム業界に籍を置く会社は、IT業界の中でも事業が安定している会社が多いことが特徴です。
本日は会計システム開発企業の1社であるミロク情報サービスについて、事業内容や競合企業を紹介した上で、企業の将来性分析・選考対策情報をお届けします。

基本情報

社名株式会社ミロク情報サービス
創業1977年11月2日
資本金31億9800万円
売上高355億100万円
純利益18億3900万円
従業員数1557名

事業紹介


ミロク情報サービスのターゲット層は会計事務所および中小・中堅企業です。
これらに対し会計ソフトウェアやサーバーなどのハードウェアの提供に加え、ソフトウェア導入支援やコンサルティングなどワンストップな事業を手掛けています。
会計事務所向けビジネスには「財務会計システム」「税務申告システム」等の開発・販売・保守運用が含まれます。
中小・中堅企業向けビジネスでは、財務会計システム等の「ERPシステム」を取り扱っています。
・財務会計システムとは?
「売掛金・買掛金」などの管理や、顧客ごとの発注情報を管理するためのシステムです。
パッケージ製品やクラウド製品など、一口に会計システムと言っても様々ですが、MJSはパッケージ・クラウドともに商品ラインナップを有しています。
・ERPシステムとは?
ERPとはEnterprise Resource Planning(企業資源計画)の略語です。
ERPシステムは「会計」「人事」「生産」「物流」など企業の基幹となる業務を統合するシステムであり、情報の一元管理のために使用されます。
ERP無しではそれぞれの業務が独立したシステム・データベースを保有することになり、データの正規化・業務領域間でのデータのやり取りの煩雑さといったところで問題が生じてしまいます。つまり、円滑な事業運営上ERPの有無は生産効率に直結すると言っても過言ではないでしょう。

事業収益構造は上の画像のようになっています。
MJSでは、主に次の4つの事業を行っています。

  • ハードウェア:サーバー機器、パソコン、プリンターなどの仕入れ販売
  • ソフトウェア:自社開発のパッケージソフトウェアの販売
  • ユースウェア:ハードウェア・ソフトウェアの設置・インストール・設定・操作指導
  • サービス:ハードウェア・ソフトウェアの保守

このように、ソフトウェアやソフトウェアを売って終わりではなく保守運用といったアフターサポートまで含めたビジネス体系になっています。
むしろ、売上の半分弱をユースウェア(ハード・ソフトの導入支援)およびサービス(保守・アフターケア)が占めておりストック型ビジネスに重きを置いていると分析できます。

市場規模


画像引用:個人投資家向け説明資料

MJSのターゲット層は会計事務所および中小企業です。
会計事務所は全国におよそ3万事務所あり、そのうちMJSの顧客となっているのは約8400事務所あります。
つまり、単純計算で全国の会計事務所の1/4はMJSのシステムを使っている、と言い換えることができます。
一方の中小・中堅企業向けサービスでは約17000社の顧客を有しており、市場シェアは約16%です。
MJSでは、取引のある会計事務所の顧問先企業を中心にERPシステムの営業を行っています。
1つの会計事務所あたり約60の顧問企業を抱えており(*1)、まだまだ潜在顧客が数多く存在していることが伺えます。
*1:日本税理士会連合会調べ「第5回税理士実態調査報告書」より

競合企業

MJSの競合企業として、ERP分野では「オービック」が挙げられます。
OBIC7という業務用ソフトウェアをリリースしており、ERP分野において長年シェアNo.1を維持しています。
一方、会計システム分野における競合企業には「JDL(日本デジタル研究所)」、「TKC」などが挙げられます。
国内に所在する会計事務所数は先に述べたとおり約3万事務所ですが、JDLがそのうち14000事務所超えの顧客を抱えており業界トップとなっています。
MJSはJDLの後塵を拝していますが、会計システムは一度導入すると簡単に移行できないため、既存顧客の取り合いに発展しづらい業界だと推測されます。
(逆に言えば、MJSもJDLの顧客を奪うことは難しいですが…。)

業績推移

MJSの業績は非常に好調であり、毎年利益を拡大しています。
MJSは成長戦略として顧客基盤とサービス収入の拡大に取り組んでおり、地道な顧客数の獲得や運用保守などストックビジネスによる収入拡大が業績拡大の背景に窺い知れます。
また、ここ数年は消費増税やWindowsXPやWindows7のサポート終了があり、ハードウェア・ソフトウェアの入れ替え需要により業績を上げています。

MJSの今後・将来性

MJSは、これまで培ってきた技術力を活かし、現在FinTechや中小企業向け事業承継支援サービスに意欲的に取り組んでいます。
また、ビジネス情報サイトである「bizocean」を子会社が運営しており、ユーザー数は既に300万を数えます。
本業の安定性もさることながら、新規事業へも注力しており、今後が期待できる企業と言えるでしょう。
財務の安定性についても、自己資本比率は例年50%前後で推移しており、平均以上の財務健全性を誇っています。
なお、参考までに競合企業のTKCの自己資本比率は73.8%(令和元年9月期)、オービックの自己資本比率は90.1%(2020年3月期)と、同業他社に比べると一歩引けを取る数値となっています。
とはいえ、「自己資本比率は40%以上あれば安全」が一般的な指標であり、MJSはこれを十分満たしています。
以上から、「本業の安定性」「新規事業への注力」「財務健全性」の3つの観点から、MJSの企業としての安定性は極めて高いと分析します。
将来性についても、本業の安定性は言わずもがな、bizoceanを始め新規事業が好調であり、今後の一層の成長が見込まれます。

選考対策

採用概況

  • 採用人数: 70名前後
  • 募集職種:営業職、カスタマーサービス職、技術職

ミロク情報サービスの就職に際して学歴フィルターなどはなく、幅広い学生に門戸が開かれています。
産近甲龍から旧帝大まで、多様な人材が入社しています。

選考フロー

ES・Webテスト→一次面接→最終面接

一次面接

学生2人対面接官1人の集団面接です。
面接官は管理職レベルが担当します。

  • MJSを志望した理由
  • MJSで希望する部署とその理由
  • 学生時代の経験・困難だったこと
  • それをどのように乗り越えたのか
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最終面接

学生2人対面接官1人の集団面接です。
面接官は役員クラスが担当します。

  • あなたの自認する性格について教えて下さい
  • あなたのキャリアビジョンについて教えて下さい

インターンシップ

開催あり / 優遇なし
1dayインターンシップ(セミナー)を複数日程開催していますが、企業説明会の意味合いが強く、選考直結型ではありません。
B2Bビジネスが主軸であり事業内容を把握しづらいため、企業理解を深めるという意味では参加する価値があります。
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年収など

  • 従業員数:1241名
  • 平均年齢:39.2歳
  • 平均勤続年数:12.5年
  • 平均年間給与:646.0万円

第42期有価証券報告書より抜粋
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