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目次
企業概要
海外でプラントエンジニアリングをする会社
画像引用元:千代田化工建設
千代田化工建設はプラントエンジニアリングを手掛けている会社です。
日揮、東洋エンジニアリングに並んで「エンジニアリング御三家」と呼ばれ、業界2位の座に居ます。
石油精錬設備や化学プラントなども手掛けていますが、分かりやすいところでいえばLNGプラントが挙げられます。
LNGプラントでは、ガス田から採取されたガスから不純物を取り除くなどの加工を行い、-162度以下で冷却しLNGとして保管します。
そのLNGがLNGタンカー等で輸入され、LNGサテライト基地で都市ガス等に加工され、そして初めて私達の家庭や事業所に届けられるわけですね。
LNGを輸出する国はカタール、オーストラリア、アメリカ、ロシアをはじめ海外の国がほとんどです(日本では全く取れません)。
ですから、必然的に千代田化工建設の取引先は海外になるわけですね!
なお、上の画像は陸地上のLNGプラントですが、洋上LNGプラント(船やパージの上でLNG製造できる設備です)の施工も行っています!
事業計画~運転保守の全てが守備範囲
プロジェクトライフサイクルエンジニアリングと称して、事業計画から実際の建設、メンテナンス、解体撤去まで一貫して事業に携わります。
プラント版「ゆりかごから墓場まで」ですね。
ここについては公式サイトを見るとこれでもかと説明が掲載されていますので是非読んでおきましょう!
プラントエンジニアリングだけじゃない
代表的なところで、千代田化工建設は他にもケミカルハザード施設・バイオハザード施設の設計・施工も行っています。
ハザード室内の空気が外部に漏れては大変な事態になりますから、封じ込め技術が非常に重要になる分野です。
ほかには、水素供給事業、太陽光/太陽熱発電設備など、環境配慮型施設の施工も行っています。
水素エネルギーは現在世界中で着目されており、日本においてもトヨタが主導で中部圏水素利用協議会を立ち上げるなど、ホットな分野です。
この分野でアドバンテージを取ることができれば、千代田化工建設の大きな強みになることでしょう。
海外案件がほとんど
上図は千代田化工建設の2020年3月期のエリア別受注残高のグラフです。
受注残高の半分以上を北中南米を占める図となっています。
決算資料に掲載されていた事業例としては、フリーポートLNG事業およびキャメロンLNG事業が挙げられます。
前者についてはココ(JERA)、後者についてはココ(三菱商事)に事業概要資料がありました。
海外事業とはいえど日本は世界最大のLNG輸入国ですから、巡り巡ってこれらのプラントで生産されたLNGを私達も消費しているかもしれませんね!
セグメント別で受注残高を見ると、上図のようにLNGプラント関係が半分以上を占めています。
LNGは環境配慮面での優位性に注目が集まるところですから、今後もしばらくはこの傾向が続くのではないでしょうか。
また、LNGプラント分野が目覚ましいものの、石油関係や環境関係の存在感も見逃せませんね。
(2020年3月期第三四半期決算概要および同年第一四半期決算短信より。)
経営危機に陥るも三菱商事の支援を受け復活へ
千代田化工建設は三菱石油を源流に持つ企業ですから、三菱グループとのつながりが強い企業です。
そのため、千代田化工建設は2019年3月期に大幅赤字を抱え債務超過に陥るも、三菱商事に1500億円の支援を受けています。
LNG需要は今後も成長が予測されますし、きっと倒産するようなことは無いのではないでしょうか…。
私も千代田化工建設の株式を保有しているのでぜひ頑張って欲しいですね(笑)
企業方針
https://www.chiyodacorp.com/ir/management_plan.pdf
千代田化工建設の中期経営計画です(対象年度は2017~2020)。
2021年度以降の経営計画も間もなく公表されるのではないでしょうか?要注目です!
注力事業
近年、千代田化工建設は「再生可能エネルギーの発展」への貢献にとくに注力しています。
とくに22卒以降の学生が注目すべきは、「水素」の利活用に関してでしょう。
2020年4月24日、世界初の国際間水素サプライチェーンが本格始動しました。
この事業はAHEAD(次世代水素エネルギーチェーン技術研究組合)が推進していますが、そこに千代田化工建設も参加しています。
水素自動車に代表されるように水素エネルギーは現在世界中で活用が期待されており、そのサプライチェーン整備技術開発も世界規模で急務です。
このような状況下において、世界で初めて水素サプライチェーンの運用実証を行ったことは、大きなアドバンテージを生じます。
千代田化工建設自身もノウハウ蓄積を通じて、きたる「カーボンフリー社会」において強大なプレゼンスを発揮することができるでしょう。
再生計画
https://www.chiyodacorp.com/ir/18Q4_CRP_1.pdf
また、経営危機に陥った会社ですから、再生計画についても公表されています。
今後千代田化工建設がどのようにして復活を図っているのか、志望するならば知っておくべきですね。
本サイトでは中期経営計画から志望動機を考えることをオススメしています!
具体的な方法については、上の画像をクリック!
企業が求める人物像
ここまでに見た情報から、千代田化工建設が求める人物像を分析しました。
- グローバルに活躍できる人材(語学力、異文化理解、etc.)
- 環境配慮意識
- 様々なバックグラウンドを持つ人を一つにまとめた経験
プラントエンジニアリング業界における千代田化工建設の強みは、「LNGプラントエンジニアリング」や「再生可能エネルギー分野」です。
これらが、日揮や東洋エンジニアリングといった同業他社との志望動機の差別化に使える要素でしょう。
自らの体験と組み合わせながら、上手くアピールできると高ポイントかと思われます。
採用情報
採用人数
- 技術系は例年40~70名で推移しています。
- 事務系は例年10~15名で推移しています。
技術色の強い企業ですから、まあ妥当な人数でしょう。
インターンシップ優遇
あり
千代田化工建設は2週間にわたる実務体験型インターンシップを実施しています。
実際の業務について詳しく知ることができ、インターンシップに参加していない学生と天と地ほどの企業理解の差を付ける絶好のチャンスです。
さらに、インターンシップ参加者限定イベントに招待されるうえ、そこから早期選考フローに乗ることも可能です。
少しでも志望しているならば、あらゆる側面から見て参加しない手はないでしょう。
ちなみに一般ルートですと、エントリーシート提出のためにセミナー参加が必須となります。
その他優遇
なし
就職難易度
★★★☆☆(3/5)
インターンシップに参加できれば、早期選考を受けられるなど本選考において優遇されます。
一方で非常に専門職の強い業界ですから、自身の経験から何故千代田化工建設を志望するに至ったのか・どのようなキャリアを歩みたいのかエピソード立てて説明できるようにしておきましょう。
備考
その事業内容から海外との連携が必要不可欠な企業ですから、語学力・留学経験など海外で生き抜く力が備わっていることが前提ではないでしょうか。
海外でバリバリやって行きたい!という方にはオススメの企業・業界です。
年収など
従業員情報
- 従業員数:1554人
- 平均年齢:41歳
- 平均勤続年数:12.3年
- 平均年収:895.2万円
第91期有価証券報告書より抜粋