【22卒】日清紡ホールディングスの企業研究・選考対策

この記事について

日清紡ホールディングスへの就職を目指す方必見!世界トップシェアを誇るブレーキを始めとする事業内容の分析から、日清紡HDの将来性や競合企業に関する情報、インターンシップの優遇情報や面接で聞かれる情報から年収まで、全てご紹介します。

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目次

企業情報

概要

画像引用:日刊工業新聞社

日清紡ホールディングスは、「ブレーキ事業」「無線・通信事業」を2大柱にもち、その他にも「マイクロデバイス」「精密機器」「繊維」など多数の事業領域を保有している総合メーカーです。
名前に紡績の「紡」の字を冠するように源流は繊維事業ですが、時代が移ろうにつれて現在のようにエレクトロニクスや自動車関連産業に軸足を移しています。
特にブレーキ事業においては自動車用ブレーキ摩擦素材が世界トップシェアを誇るなど、国内のみならず世界規模で多大な存在感を示す企業です。

芙蓉グループに属し、連結従業員数22000名を抱える巨大企業の統括会社ですが、その割に多角化企業にありがちな「何やってるのかよく分からない」イメージのせいで就活生の人気がそこまで高くない企業でもあります。

基本情報

社名日清紡ホールディングス株式会社
創業1907年2月5日
資本金276億3900万円
売上高(連結)5096億6000万円
純利益(連結)▲66億400万円
従業員数(連結)22889名(単独)240名

事業紹介

日清紡HDの売上の全体像は上記画像のようになっています。
無線・通信事業がセグメント別売上比率で最も高く全体の3割を占め、次いで世界トップシェアを有するブレーキ事業が25%で続きます。
源流事業である繊維事業は売上の1割に満たず、日清紡HDの不採算事業の筆頭として2000年代には工場集約などが実施されました。

それぞれの事業の詳細な説明や競合企業について、ここから述べていきます。

無線・通信事業

日清紡HDの売上の筆頭です。
2017年に日本最大手の通信メーカーである日本無線株式会社(JRC)を子会社化しています。
このセグメントで販売している代表的な商品は商船向け機器、防災システムなどになります。

船舶向け機器としてはブリッジシステム(船橋で航海情報などを一元管理するシステム)やレーダー装置が代表的でしょう。
防災システムでは、防災無線システムやダムの管理システムなど社会インフラに欠かせない製品を製造しています。

他にも、路側情報システム(道路情報をカーラジオで受信できる設備。)や、それらを一括制御する道路情報管理システムも手掛けています。
以上のように、船舶向け機器のようにあまり馴染みのない分野から生活に密着した事業に至るまで幅広く手掛けています。

これらはいずれも先に述べた日本無線の製品であり、日清紡HDの無線・通信事業は日本無線なくして語れないと言えるでしょう。

競合他社

アイコム株式会社や東京計器株式会社が該当します。
アイコム株式会社は防災システムの取り扱いで、東京計器株式会社は船舶向け機器の取り扱いでそれぞれ日清紡HDと競合しています。

例えば船舶機器は「造船時に売りつけてしまえば保守サービスで継続的に稼いでいける」ため、比較的安定した収益を上げられます。
そのため、いかにして造船時に採用してもらうか、というところで競合他社との差別化が重要になりそうです。

ブレーキ事業

画像引用:曙ブレーキ工業

先に紹介した無線・通信事業と並んで日清紡グループの稼ぎ頭であるブレーキ事業についてご説明します。
具体的にはディスクパッド、ブレーキライニングが含まれ、トヨタや日産などの自動車メーカーやアドヴィックスのような自動車部品サプライヤーが主要取引先となっています。

自動車部品メーカーは、当然ですが自動車産業と同じく景気変動に業績が敏感に左右されることが特徴です。
例えば、自動車メーカー5社が赤字転落したリーマンショック期には、日清紡HDにおいてもブレーキセグメントの売上高が大きく減少に転じています
2020年新型コロナウイルス流行ではトヨタ自動車の決算が大きなニュースになりましたが、今回も日清紡HDにとっては打撃でしょう。
こうした「有事」は今後幾らでも発生するでしょうから、主力事業にするには良くも悪くも安定しない分野であると言わざるを得ないでしょう。

競合企業

日清紡HDのブレーキ事業の直接の競合会社としては、曙ブレーキ工業が挙げられます。
こちらも連結売上高2400億円を誇り、トヨタ自動車が筆頭株主の巨大企業です。

世界シェアで見ると、日清紡HDが17%を占め、次いで米国のFederal-Mogulの14%、そして3位の曙ブレーキ工業が8%という勢力図になっています。
ひとくちに世界トップシェアと言っても、2位との差は僅かであり、今後も油断ならないことが伺えますね。

マイクロデバイス事業

かつて「エレクトロニクス」セグメントとして無線・通信事業とひと括りにされていたのですが、2019年3月期より独立して業績管理されるようになりました。
新日本無線がこのセグメントに該当し、主にアナログICを製造しています。
また、リコー電子デバイス株式会社の株式80%を2017年にリコーから譲り受け、スマートフォン向け通信関連製品も取り扱っています。

以上から、これら2社が車載IC・スマートフォン向け半導体製品を主力に、FAや衛星通信など幅広い業界に対しデバイスを提供しています。

競合企業

マイクロデバイス事業の競合企業には、ロームやルネサスエレクトロニクスなどが挙げられます。
半導体は今最もアツい成長産業の一つですが、韓国や中国などアジア地域の企業の台頭が著しく、今後グローバルな競争力を付けていく必要があります。

読んでおきたいコンテンツとして、いくつか参考資料を挙げておきます。

精密機器事業

主力製品として、エアコンファンや、生産ラインで用いる専用機、自動車向け精密部品が挙げられます。
事業会社としては、「日清紡メカトロニクス株式会社」が該当します。

専用機(専用工作機械)とは、工作機械メーカーが販売する汎用工作機械とは異なり、特定の加工に最適な工作機械のことです。
かつては専用機の中でも太陽光モジュール製造装置の売上が好調でしたが、2012年ごろ欧州におけるFIT制度の見直しにより太陽電池需要が減少し、売上が減少しました。

また、2015年には南部化成グループの買収により自動車や医療向け製品の取扱規模を増加させ、製品の製造に必要な機器を一括して受注できる体制を整えています。
このことから、南部化成グループは車載用プラスチック製品に強みを持っているため、精密機器事業では特に車載分野の拡充に力を入れていると分析することができます。

競合企業

日清紡メカトロニクスの競合企業としては、国際計測器株式会社や東レエンジニアリング株式会社が挙げられます。
専用工作機械メーカーとしての側面から見れば、NC加工機メーカーであるDMG森精機やオークマ、ジェイテクトなども競合企業に数えられるでしょう。

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化学品事業

主力製品として断熱材(エアライトフォーム)、カルボジライト、燃料電池セパレータなどが挙げられます。
事業会社は「日清紡ケミカル株式会社」です。

日清紡ケミカルの事業部に「断熱事業部」が存在することからもわかるように、この事業分野では、主にブレーキ事業で培った断熱技術を活用した断熱材を、住宅・LNGプラントやLNG輸送船などに向けて供給しています。

燃料電池セパレータは主にエネファームで使用されています。

競合企業

断熱材の競合企業には倉敷紡績、カネカなどが挙げられます。
断熱材市場における日清紡ケミカルのシェアは1割前後となっており、高シェアではないものの安定した収益が見込めるのでは無いでしょうか。

燃料電池セパレータ分野の競合企業には京セラが挙げられます。
とはいえ、実は日清紡ケミカルの燃料電池セパレータの市場シェアは9割にも上り、圧倒的に支持されていることが分かります。
今後、燃料電池自動車を筆頭として燃料電池の活用分野は一層拡大することが予測されるため、今後に期待できる事業であると言えるでしょう。

繊維事業

日清紡グループの源流とも言うべき事業分野ですが、売上比率では1割に及びません。
事業会社は「日清紡テクスタイル株式会社」になります。
主力製品には、シワが付きにくいノーアイロンシャツ「アプロコット」や不織布「オイコス」などがあります。

就活生として知っておきたい情報として、国内繊維産業の縮小に伴う生産拠点の海外移転でしょう。
経産省統計に依れば、2017年度の国内繊維業の製造品出荷額は1991年の1/4まで低下しています。
また、衣料品購入単価も6割前後まで落ち込み、より安く商品を作る必要が顕在化しています。

日清紡グループでは繊維事業の再編を推進し、インドネシアやブラジルへの生産拠点移転や紡績工場の集約、そして従業員の希望退職を募りました。
繊維事業は今後も苦境が予測され、それは日清紡HDにとっても同様であると言えるでしょう。

(参考)日清紡、希望退職者150人募集 繊維事業縮小で

不動産事業

日清紡グループの事業所跡地などの遊休資産を分譲・賃貸することにより収益を上げています。
「日清紡都市開発株式会社」が事業会社に該当します。

工場跡地の活用例として、東京都足立区の「アリオ西新井」が挙げられます。
賃貸事業はショッピングセンターやオフィスが主であり、幾つかの賃貸マンションも保有しています。
分譲事業は戸建住宅の販売が主であり、三菱地所やトヨタホームとの協力体制のもと、全国規模で分譲販売を行っています。

不動産事業は非常に安定した収益を上げており、2019年12月期は営業利益の64%を稼ぎ出しています。

企業の今後

日清紡ホールディングスは「モビリティ」「インスタストラクチャー&セーフティー」「ライフ&ヘルスケア」の3つを戦略的事業領域として定め、「環境・エネルギーカンパニー」を目指しています。
具体的には、環境破壊や地球温暖化など現代社会が直面している社会課題の解決を目指し、快適な暮らしに貢献することを指針としています。

以下のリンクについても確認しておくことをおすすめします。

各事業領域の方針

  • 無線・通信:デジタルビジネスの育成
  • マイクロデバイス:車載、産業機器、IoT向けなど新規事業の開拓
  • ブレーキ:銅フリー製品の生産体制強化とTMD社の構造改革、製品の品質向上と採算管理の徹底
  • 精密機器:自動車向け専用機事業の拡大
  • 化学品:カルボジライトを中心とする環境エネルギー関連事業の育成と強化
  • 繊維:国内外での新規販売ルートの確立、超スマート社会・環境エネルギー社会への対応
  • 不動産:既存・新規の開発推進、収益力向上

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採用情報

注意点

日清紡グループは、配属希望先によってHD採用と事業会社採用のいずれであるか異なります
例えば無線・通信事業に携わりたいのならば、日清紡HDではなく日本無線が採用を行っています。
必ず以下の情報を確認の上、間違いの無いよう選考に参加しましょう。

HD採用で配属される部署

  • ブレーキ事業(日清紡ブレーキ)
  • 精密機器事業(日清紡メカトロニクス)
  • 化学品事業(日清紡ケミカル)
  • 繊維事業(日清紡テキスタイル)
  • 本社機能(コーポレート、新規事業)

個別採用

  • 無線・通信事業(日本無線)
  • マイクロデバイス事業(新日本無線・リコー電子デバイス)
  • 南部化成グループ

インターンシップ優遇

あり

日清紡HDでは、理系向けに1dayセミナーおよび長期日程の実務実習インターンシップが用意されています。
長期日程インターンシップが有利に働くのは言わずもがな、1dayセミナーの参加でも早期選考ルートに乗れたり、本選考でのES提出免除といった優遇措置を受けることができます。
かなりコスパの高いインターンシップであると言えるのではないでしょうか。

文系向けにも1dayインターンシップが用意されており、こちらも本選考の早期選考権を獲得することができます。

しかし日清紡HDは非常に採用人数が少ないため、決して油断してはなりません。
採用人数が少ないにも関わらずポンポン早期選考枠で学生に唾を付けるということは、「早期選考と銘打つそれこそが通常選考であり、その後の一般選考は補欠採用」という認識を強く持っておく必要があるでしょう。

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選考内容

ES+Webテスト→一次面接→最終面接→内定

ES

OpenESなので、他社で提出したものを使い回せます。
記入内容としては、

  • 趣味特技
  • 学業、ゼミ、研究室で取り組んだこと
  • 自己PR
  • 学生時代頑張ったこと
  • 志望理由

非常にオーソドックスであり、提出するだけなら非常に楽チンです。
ただ裏を返せば、ES段階で他人との差別化が難しいとも言えます。
先程述べたようにインターンシップに参加すればES提出をスキップできるため、本気で志望する気があるなら必ずインターンシップに参加しましょう。

一次面接

人事部社員との面談であり、次のようなことを訊かれます。

  • 就職活動の軸
  • なぜ日清紡を志望するのか
  • 希望の事業部の選定理由
  • チームで乗り越えた経験
  • 学生時代に頑張ったこと
  • 研究、学業で取り組んだ内容
  • 全国転勤は大丈夫か
  • 逆質問

非常に基本的な質問が多いため、基本的な対策をすれば特に問題はないでしょう。

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最終面接

役員との個人面接です。次のようなことを訊かれます。

  • なぜ日清紡を志望するのか。
  • 学生時代に頑張ったことのエピソードを教えて下さい。
  • 日清紡ではどのように働きたいか。
  • 10年後、どのような人間になっていたいか。
  • 弊社が第一志望か。

どのような会社でもそうですが、最終面接では「内定を出したら弊社に来てくれそうか?」ということを最重要視していることが多いです。
そのため、第一志望であるということを伝えた上で、何故第一志望なのかということを明確に説明できるようにしておきましょう。

年収など

*日清紡HD(持株会社)の有価証券報告書の内容をもとにしているため、ここに記載の内容はほぼ当てになりません。

  • 従業員数:240人
  • 平均年齢:44.9歳
  • 平均勤続年数:21.5年
  • 平均年収:751.6万円

第177期有価証券報告書から抜粋