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目次
企業概要
トヨタグループの一社、部品製造が主軸
株式会社ジェイテクトは自動車部品や工作機械の製造を主に行っている企業です。
名古屋に本社を置いている自動車部品企業ということからも分かるようにトヨタグループの系列企業に名を連ねており、主要株主にトヨタ自動車やデンソーが含まれます。
グローバルニッチトップ企業
ジェイテクトは2013年度、経済産業省の「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されました。
「国際展開に取り組んで」いること、「一定規模以上の市場において過去3年以内に20%以上の世界シェアを確保」したことがある企業が選出されます。
有名所で他に選定された企業は、たとえば堀場製作所(計測機器)、シマノ(自転車部品、釣具)などが挙げられます。
言い換えれば、「就活生の人気を獲得するほど知名度が高くないが、競争市場で世界シェアを持っている」企業と言えるでしょう。
企業情報
社名 | 株式会社ジェイテクト |
資本金 | 455億9100万円 |
売上高(連結) | 1兆4185億7000万円 |
営業利益(連結) | 346億9300万円 |
自己資本比率 | 40.1% |
従業員数(単独) | 11914名 |
詳細は「2020年3月期決算短信」を参照のこと。
事業概要
ジェイテクトは、3つを注力事業として有しています。
- 自動車部品(JTEKTブランド)
- 軸受(Koyoブランド)
- 工作機械、メカトロニクス(TOYODAブランド)
これらについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
自動車部品
電動パワーステアリングシステム(EPS)の世界シェアNo.1(約20%)を保有しています。
パワーステアリングとは、運転手が小さな力を加えるだけで自動車を操縦できるようにする仕組みのことで、従来は油圧式が用いられていました。
1980年代にジェイテクトの前身企業である光洋精工が初めて量産化し、日本国内で汎用化されたのちに世界に普及していきました。
日本で発明され、世界中で活用される技術は数多くありますが、ジェイテクトもそのうちの一つを担っているということですね!
ジェイテクトによるEPSの生産量は1億台を超え、現在では15社以上の自動車メーカーに対しEPSを提供しています。
国内シェアはEPSが70%、HPS(油圧式パワーステアリングシステム)が43%と、非常に高い割合を占めています。
参考までに、業界国内2位のNSKステアリングシステムスのシェアが15%程度ですので、いかに大差をつけてシェアを獲得しているかということがよく分かりますね。
軸受
軸受(ベアリング)とは、回転する部品を支える役割を担う部品です。
その汎用性の高さから「産業のコメ」とも呼ばれます。
回転する部品は必ず摩擦を生じ、摩擦熱を持ちます。
そこで、無駄なエネルギーが放散してしまうことを防ぐために軸受が存在します。
bear(支える、耐える)という単語が用いられていることからも、その役割を類推することができるでしょう。
1台の自動車につき100個以上の軸受が活用されていることからも、活用幅の広さや重要性を感じることができるかと思います。
工作機械
工作機械とは「マザーマシン」とも呼ばれる、「機械を作るための機械」のことを言います。
たとえば金属の造形加工を行うために用いられる切削機、一連の製造加工を行うマシニングセンタなどが代表的でしょう。
工作機械の存在が無ければあらゆる製造業の発展は阻害されてしまうと言ってもよいほど、製造業界において工作機械の存在は重要です。
工作機械業界の世界的なトップシェア企業には、工業立国ドイツ発祥の「TRUMPF」と、日本の森精機製作所およびドイツのGILDEMEISTERの合体で誕生した「DMG森精機」の2社が挙げられます。
一方、国内における競合他社としては、ヤマザキマザック、オークマなどが挙げられます。
ジェイテクトの主力市場は自動車部品のため工作機械はどうしても霞んでしまいがちですが、意外にも大きな販売高を上げています。
(事業規模については後述)
工作機械について理解するなら、競合他社の筆頭である「DMG森精機」のことも併せて理解しておくと良いでしょう。
関連記事DMG森精機の新卒採用・企業研究情報読む
事業推移
過去の決算資料から、ジェイテクトのセグメント別利益推移を集計しました。
ジェイテクトが属する自動車産業および工作機械業界は、ともに景気に敏感に左右されるため、年度によって利益額に大きな変化が起こることは仕方のないこととも言えます。
ジェイテクトにおいては、工作機械分野が非常に安定した利益を生み出している一方、機械器具部品に関しては非常に上下幅が大きいと言わざるを得ません。
特に、2019年度は米中貿易摩擦の影響もあって、過去最大の減収減益となっています。
もっとも、工作機械業界の安定性や自己資本比率の高さを鑑みるに、ジェイテクトは余程のことがなければ経営が危なくなることは無いでしょう。
何と言ってもトヨタグループですし、安定感では同業他社中でも目を瞠るものがあるでしょう。
企業が求める人材
自動車業界は現在コネクティッドカーの開発によるスマートモビリティ化の流れを歩んでおり、「100年に1度の変革期」とも呼ばれる時代を迎えています。
このような時代のなかで、ジェイテクトの企業理念等から、求める人材像を想像してみましょう。
企業理念
私たちジェイテクトは、社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、
人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献します
ジェイテクトは自動車産業の根幹とも言える部品産業に強みを持っています。
一方で自動車は人々の生活にあまりにも密接しているため、危険を避けるためにも、その部品には高い安全精度が求められます。
自動車産業を通して「人々の幸福と豊かな社会づくり」に貢献したい方は共感できる企業理念と言えるでしょう。
JTEKT GROUP VISION
引用:JTEKT
先に挙げた企業理念実現のための指針が「JTEKT GROUP VISION」です。
就活生ならば特に注目したいのが、3つ目に挙げられている「人づくり」でしょう。
「自分の信念のために自ら考え、行動に移す力」「自分の行動に誇りと責任を持っていること」「自分の考えに自信を持ち、まずはやってみること」が、JTEKTでは評価される特性であると言えるでしょう。
JTEKT WAY
引用:JTEKT
JTEKT GROUP VISIONと同じく、人材に求める資質が記載されています。
学生時代の経験からアピールできることのうち、特に重要なのは次の3点でしょうか。
- 当事者意識の強さ:自分なりに考えて行動できる能力
- 改善を積み重ねる力:失敗しても七転び八起きで立ち直り、前を見て行動できる能力
- 和して厳しく:自ら責任感を持って取り組むことはもちろん、必要なときに周囲と協力して物事を成し遂げられる能力
トヨタグループでは、「トヨタ式カイゼン」という言葉があるように、非常にPDCAを重要視しています。
そのため、失敗してもへこたれない根気強さをアピールできるエピソードがあるとなお良いでしょう。
選考情報
インターンシップ優遇
あり
ジェイテクトは総合職向けに1dayインターンシップを実施しています。
インターンシップ参加者には後日、社員から面談のお誘いが来るケースが有り、こちらを承諾すればフライング選考を受けることができます。
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選考フロー
グループディスカッション+1次面接→最終面接
グループディスカッションのお題例
- 就活の軸を用意されたカードから選び、その理由を考える
- 希望の部署に配属されなかったらどうするか
ジェイテクトのグループディスカッションでは、難しいお題は出題されません。
肩肘を張らず、率直な議論をすれば通過は容易でしょう。
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一次面接
グループディスカッションを行ったメンバーと集団面接を行います。
エントリーシート記載内容を中心に質問され、一人あたりの持ち分時間も短いです。
ESを中心に基本的な質問に答えられるようにしておき、何より質問に対し簡潔に答えられるようにすることが重要でしょう。
最終面接
学生1人対面接官(複数)の面接です。
大分して、パーソナリティを見る質問、自動車に関する質問、ESに記載した内容に関する質問が為されます。
こちらも一次面接と同様、質問に対して率直かつ簡潔に答えることが重要でしょう。
選考難易度
★★☆☆☆(2/5)
トヨタグループの主要企業ではありますが、知名度の低さから受験者の絶対数が少ない印象です。
選考フローにおいても鬼門となるステップは存在しません。
そのため運要素が介在する場面が少なく、ありのままの自分を表現すれば、あとは企業とのマッチング次第で内定は容易でしょう。
年収など
有価証券報告書記載内容を抜粋して掲載しています。
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基本情報
- 従業員数:11914人
- 平均年齢:39.4歳
- 平均勤続年数:15.5年
- 平均年収:712.2万円
セグメント別従業員数
- 機械器具部品:10731人
- 工作機械:1183人