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目次
企業概要
はじめに
東京電力は、首都圏一円で電力供給を行っている企業です。
2017年度に都市ガス小売完全自由化を迎え、都市ガス小売事業に参入したほか、海外での投資事業も手掛けています。
2011年の東日本大震災時には福島第一原子力発電所事故を起こし、現在でも損害補償を行っています。
基本情報
ここでは連結情報を記載しています。
社名 | 東京電力ホールディングス株式会社 |
資本金 | 1兆4009億円 |
売上高(連結) | 6兆3384億円 |
営業利益(連結) | 2765億円 |
自己資本比率 | 8.4% |
従業員数 | (連結)41086名(単独)8309名 |
事業概要/企業研究
2016年度の電力小売自由化の施行を受け、東京電力はホールディングス制を採用し、「東京電力フュエル&パワー株式会社」「東京電力パワーグリッド株式会社」「東京電力エナジーパートナー」の3社に事業会社を分割しました。
統括会社として「東京電力ホールディングス」が位置します。
さらに、2020年4月から再生可能エネルギーを専門に扱う「東京電力リニューアブルパワー」が事業を開始しました。
就活生として知っておくべき情報としては、ホールディングス採用であっても入社後出向という形でそれぞれの事業会社に配属されるということでしょう。
コーポレート部門や福島第一廃炉推進カンパニーなどに配属の場合のみ、ホールディングス勤務になります。
持株会社を含む東京電力グループの5社について、ここからご紹介します。
ホールディングス(持株会社)
事業計画・企画、人事、財務などの本社部門および原子力部門が該当します。
本社機能はどの会社でもだいたい同じなので、これといって特筆すべきことはありません。
原子力部門に関しては、「福島第一廃炉推進カンパニー」「原子力・立地本部」という2つの部門を本社に抱えています。
福島第一原発の廃炉に関する業務や、原子力発電所の運転保守や新規建設、原子燃料サイクル管理などを行っています。
フュエル&パワー
東京電力および中部電力は両者の火力発電設備をJERAという合弁会社に承継しています。
そのため、フュエル&パワーに配属となる場合、更にJERAに出向する形となります。
JERAの業務に関してかいつまんで説明すると、次のようになります。
- 上流開発/燃料トレード:火力発電に使用するLNGの調達業務
- 輸送:火力発電に使用するLNGの輸入に関する業務
- O&M:火力発電所の運転保守やエンジニアリングの包括的サービスを提供
東京電力エナジーパートナーがJERAより電気を購入し、需要家(一般家庭など)に小売するビジネスサイクルになっています。
画像引用:JERA
上図を見て分かるように、JERAは中部電力圏内・東京電力圏内の火力発電所を包括管理しています。
パワーグリッド
東京電力の事業圏内における送配電をすべて担っています。
例えば…:
- 架空送電・地中送電:送電網の保守・工事のマネジメント等を担当。
- 用地取得:電力設備建設のために必要な用地を買収。
2010年に中部電力で発生した「四日市瞬時電圧低下事故」という事故があるのですが、0.07秒間電圧が低下しただけで数百億円単位の損失が出るというところで、強い責任感を持って仕事を完遂することが求められる事業領域であると言えるでしょう。
エナジーパートナー
電力およびガスの小売事業や、それに類する事業を行っています。
- 法人営業:大口顧客(特別高圧/高圧、オフィスビルや工場)への営業。
- 個人営業:小口顧客(低圧、家庭)への営業。
- ガス販売:ガス小売自由化に伴い、都市ガスの販売戦略策定などの業務。
- 電源調達:電気の卸販売業者(例:JERA)からの電力購入を担当。
事業会社4社のなかでは、もっとも私たちの生活に身近な事業範囲を担当しています
リニューアブルパワー
水力・風力・太陽光といった再生可能エネルギーの開発を行っています。
国内においては、各発電所のコスト削減などの課題解決が業務範囲に挙げられます。
また、国内事業はもとより、海外においても出資や職員派遣により発電所運営に関与しています。
代表例として、ジョージアにおけるダリアリ水力発電所、ベトナムにおけるコクサン水力発電所などが挙げられます。
東京電力の将来性
2016年電力小売完全自由化、2017年都市ガス小売完全自由化により、かつて安泰と謳われた電力会社も自由競争に晒されることになりました。
これにより、電力会社の将来性を心配する就活生も居ることでしょう。
本サイトでは、小売自由化が電力・都市ガス業界に与える影響を下記事で考察しています。
併せてご確認ください。
関連記事電力・都市ガス小売完全自由化の影響、業界の将来性読む
もし仮に大手間の企業再編の流れが加速した場合、完全に仮設的ではありますが、次のようになると思います。
まず、JERAに代表されるように東京電力は中部電力と事業連携を進めているため、この2社はくっ付くでしょう。
一方で、中部電力は三重・滋賀パイプラインの建設やCDエナジーダイレクトの合同設立等、大阪ガスと歴史的に仲が良いため、この2社もくっ付くでしょう。
以上から、東京電力・中部電力・大阪ガスの3社で企業再編が行われるのが現実的かと思われます。
大阪ガスは東京電力フュエル&パワー・JXTGエネルギーと共同出資で首都圏における都市ガス製造会社を設立していますしね。
この一方で、東京ガス・関西電力・東邦ガスの3社も同様に仲が良いため、敵の敵は味方論理でこれら3社間での企業再編が進むのではないでしょうか。
同エリア内の企業合併は独占禁止法上無理があるため、この辺りが妥当なラインでしょうか。
今の所企業合併の流れは顕在化していませんが、50年スパンで見れば決してありえない話ではないかと思います。
福島第一原発事故の影響
東日本大震災および福島第一原発事故から約10年が経過しましたが、未だ完全廃炉は実現していません。
事故に関する情報はさんざん他サイトで語られ尽くされていますし、本記事の本題にも沿わないため割愛します。
東京電力グループに就職する上では、例えば「ボーナス0円」「震災以前に比べ給与5%カット」「世間の風当たりが強い」といった福利厚生や世間からの評価といった面で影響が考えられます。
少なくとも2019年時点で賞与支給は無いことを確認できていますから、給与をモチベーションにする方には厳しい就職先かもしれません。
求める人物像の分析
https://www.tepco-recruit.jp/recruit/person.html
採用サイトに求める人物像が掲載されているので、そちらは必ずチェックしておきましょう。
それとは別に、「福島第一原発事故を起こした責任」に関連して、責任感の強さを発揮したエピソードを1つは持っていると良いかと思います。
同じくインフラ業界に属する企業であり、「笹子トンネル天井板落下事故」を起こした中日本高速道路は、その事故の反省から「責任感の強い人材・当事者意識を持った人材」を重宝しています。
これは東京電力とて同様ではないでしょうか。
関連記事中日本高速道路(NEXCO中日本)の選考対策情報読む
選考対策情報
インターンシップ
理系向け:5daysインターンシップを開催
文系向け:1dayセミナーを開催
選考優遇:あり
理系は現場実習タイプのインターンシップが用意されており、企業/職務理解の面で非参加者に差を付けられるほか、選考過程でリクルーターが付きます。
インフラ業界に所属する企業は東京電力に限らず、インターンシップ参加がほぼ必須と言えるほどに本選考に作用します。
少しでも志望しており、日程が空いているならば必ず参加すべきでしょう。
本選考
1次面接
基本的にエントリーシートに書くような内容を問答します。
- 学生時代頑張ったこと→なぜ取り組んだのか、何が困難だったか、どう乗り越えたか
- 大学での学業について→何を学んでいるか、何故学ぼうと思ったのか
- 志望理由
- 会社に入ってからやりたいこと
このあたりを押さえておけば、基本的に面接中に詰まることは無いでしょう。
関連記事一次面接は「ニコニコ」してれば受かる読む
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最終面接
面接というより、プレゼンをその場で用意して発表する形式の実技試験です。
20分で次のようなお題について準備します。
- 入社後に携わりたい事業の立案
- 東電が抱える課題を解決する方策の立案
- 新規事業の立案
これらについて、面接官に質問をしながらプレゼンを用意し、発表します。
プレゼンと質疑応答の終了後、1次面接と同様の面接を少し行って終了です。
関連記事「ストーリー立て」で「プレゼン資料」の質を高める方法論読む
プレゼンの効用を最大化する方法について、本サイトでは豊富に方法論をご紹介しています。
これらの記事を参考にしながら、「相手に伝える」プレゼン資料づくりを心がけてください。
年収など
- 従業員数:41086名
- 平均年齢:45.3歳
- 平均勤続年数:23.1年
- 平均年収:805.5万円
注:平均年齢、平均勤続年数、平均年収のデータは「東京電力ホールディングス」の情報です。
必ずしも事業会社の実情と一致していない場合があります。
セグメント別従業員数
- ホールディングス:13692名
- フュエル&パワー:2795名
- パワーグリッド:20514名
- エナジーパートナー:4085名
第95期有価証券報告書より抜粋。
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