【22卒】リニア新幹線の製造も!日本車輌製造の企業研究・選考対策

この記事について

日本車輌製造の就活生向け選考対策記事です。日本車輌製造の事業内容や業績推移、競合企業、将来性、Webテスト形式などを紹介しています。志望動機や面接での受け答えを考える上で必須知識である、日本車輌製造の現在の経営戦略・事業リスクなどについてもまとめています。

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目次

企業情報

概要

画像引用:日本車輌製造

日本車輌製造は愛知県名古屋市に本社を置く、主に鉄道車両や建設機械を手掛けるメーカーです。
2008年にJR東海の連結子会社となり、現在ではリニア新幹線の車両製造も手掛けるなど、JR東海を語る上で欠かすことはできない重要企業です。

基本情報

社名日本車輌製造株式会社
創業1896年9月18日
資本金118億10百万円
売上高(連結)946億34百万円
純利益(連結)78億95百万円
従業員数2014名

(2020年3月31日時点)

企業研究

事業内容と構成

まずは日本車輌製造が手掛ける事業について俯瞰的に見てみましょう。

日本車輌製造は鉄道車両を作っているだけの会社ではありません。
売上高降順に「鉄道車両」、「建設機械」、「輸送用機器・鉄構」、「エンジニアリング」の4つの事業分野を持っており、それぞれの売上高および営業利益は画像のようになっています。
事業の主力は鉄道車両製造関連ではありますが、その割合は全体の45%に過ぎず、建設機械、輸送用機器がそれぞれ約25%ずつの売上高を構成しています。
また、建設機械分野においては約20%という高い営業利益率を誇り、同社の強みと言えるでしょう。

それでは、これら4分野について、それぞれ簡単に事業内容を見ていきましょう。

鉄道車両

これを語らずして日本車輌製造を語ることはできない、十八番とも言うべき事業分野です。
各鉄道会社における同社のシェアとしては、JR東海が最も高い60%、JR東日本およびJR西日本が15%前後となっています。

また、JR東海の連結子会社であることからJRとの結びつきが強いものと思ってしまいがちですが、全くそんなことはありません。
同社HPの納入実績を見て分かる通り、東京エリアでは「東京地下鉄」「京成電鉄」「小田急電鉄」など、中部エリアでは「名古屋鉄道」「名古屋市交通局(地下鉄)」、関西では「大阪市交通局(Osaka Metro)」など、日本全国の鉄道会社に車両を納入していることが分かります。

同社はかねてから東海道新幹線にN700系電車を納入してきた実績があり、また現在JR東海が推進しているリニア新幹線計画においても車両製造に参画しています。
更に、米州やアジアなど国外向けにも鉄道車両を納入しています。海外向け事業ではギャラリー車両と呼ばれる2階建て車両に強みを持ち、既に1000車両以上を納入しています。
同社の海外売上比率は1割ほどですが、最近では米国工場を開設するなど海外展開に力を入れる動きを見せています。

建設機械

画像引用:日本車輌製造

日本車輌製造は杭打ち機の製造台数で国内第一位です。
杭打機とは、ビルや橋梁など大型建築物を建造する際に、地面に大きな杭を打ち込むことによって基礎を作り上げる工程(杭打ち)で用いられる大型重機です。

日本は超がつくほどの地震大国であり、建物を建造する際には耐震性を確保することが非常に重要です。そして耐震性を確保する上では、この杭打ちという工程が非常に重要になります。
日本車輌製造は1963年に世界初の三点式パイルドライバーを製造し、それ以来基礎工事用機械のリーディングカンパニーとしてその名を馳せています。
近年では横浜ランドマークタワーやあべのハルカスを始め、超高層建築物が日本中に建設されていますが、地震大国にありながら高層建築物をバンバン建てまくれるのは日本車輌製造の杭打機あってこそなのかも知れませんね。

輸送用機器・鉄構

画像引用:荒木燃料株式会社

輸送用機器には、自走式キャリアや、LPガスを配送するためのバルクローリーといった製品が含まれています。
製造から納入後のアフターサービスまで一貫して手掛けており、民生用バルクローリーの納入台数は国内首位級の2000台超えを誇ります。

他にもガソリンタンク者やホッパ車といった鉄道用貨車も取り扱っており、国内のエネルギー流通に多大な貢献をしていることが読み取れます。

同セグメントに含まれる「鉄構」とは鉄骨構造の略称であり、橋梁などが含まれます。
日本車輌製造の代表的な橋梁工事事例としては、明石海峡大橋やレインボーブリッジが挙げられます。

鉄道など他セグメントにも言えることではありますが、エネルギー輸送や橋梁製造など、生活基盤の維持に直結した案件に携わることが出来る点が同事業分野の特徴でしょう。

エンジニアリング

エンジニアリング分野では、車両検修・搬送設備や営農機器、製紙関連機器といったものを手掛けています。
近年ではJR東海向けリニア用機械設備や、米麦の乾燥調製貯蔵施設が主だった売上となっているようです。

エンジニアリング事業の規模は他事業に比べ小さいですが、鉄道や農業、製紙など最も幅広い業界に携わることが出来るでしょう。

競合他社

鉄道車両分野における競合他社には、「川崎重工業」「日立製作所」が挙げられます。
2000年から2014年における新幹線製造割合において、日本車輌製造は全体の35%を占め1位です。一方で、2位の日立製作所は31%、3位の川崎重工業は27%と、ほぼ横ばいのランキングとなっています。
とはいえJR東海の連結子会社ですから、JR東海が潰れない限り確実に生き残る保障が有るとも言えるでしょう。
その点で、独立系である競合他社に対するアドバンテージが有るのではないでしょうか。

業績推移

売上高

日本車輌製造の売上高推移は上図のようになっており、例年1000億円前後で安定的に推移していることが読み取れます。

2015年には1243億円と他の会計年度に比べ突出した売り上げが見られますが、これは売上計上が繰り下がった案件が存在することなどに起因するものであり、一過性の事例であることには注意が必要です。

営業利益

売上は堅調な推移を見せている反面、直近では2015年~2017年の3カ年、営業利益で赤字を計上しています。
決算資料によれば、2015年~2017年における営業利益損失は米国鉄道車両案件における損失(2018年に解決)が反映されたものであるとしています。

とはいえ、日本車輌製造が手掛ける製品は成熟産業に該当し、成長性には乏しいながら、特に鉄道車両を筆頭に安定的な売上を稼ぎ出すことができるため、安定志向な学生にオススメできる企業であると言えるでしょう。

営業キャッシュフロー

日本車輌製造の営業CFは上図のようになっており、約半分の会計年度においてマイナスを計上しています。
営業キャッシュフローがマイナスであるということは本業が上手く行っていないことを意味し、少々良くない傾向であるとも言えるでしょう。
鉄道関連事業が安定的な売上を見込める事業であるとはいえ、年度によって波があることが如実に現れていることが読み取れます。
調子が良い年度と悪い年度が交互に訪れるような形になっており、結果的にプラスマイナスゼロに落ち着いている、といった感じでしょうか。

とくに2018年度には約372億円のマイナスとなっていますが、これは同社の負担となっていた米国向け大型鉄道車両案件に関して3億2894万米ドルを解決金として支払ったことに起因しています。
これにより2018年度以降の営業利益はプラスに転じていますが、同社の海外展開戦略に大きく水を差す結果に終わっています。
この件の一部始終については、東洋経済オンライン「あの新幹線メーカーが大赤字に陥った事情」が分かりやすいため、気になる方は読んでおくと良いでしょう。

将来性

ここまで日本車輌製造の事業内容や業績について見てきましたが、学生が就職先として選んで良い企業かどうか、私見をお伝えします。
鉄道車両事業は業績安定ながらも、2015年には海外展開戦略において大損失を計上し、2018年に精算するまで同社の負担となり続けていました。
鉄道車両以外の事業では、建設機械分野など安定分野も存在するものの、例えば橋梁分野は新設道路計画の減少から今後先細りすることが懸念されます。

しかし、こういった懸念要素をすべて吹き飛ばす力を持つ要素が、「JR東海の連結子会社である」点です。
JR東海は売上の過半が東海道新幹線によるものであり、更に現在ではリニア中央新幹線計画を推進する立場にあります。
そのため、新幹線車両を供給する日本車輌製造はJR東海にとって必要不可欠な企業と言えるでしょう。
したがって、仮に日本車輌製造が傾いたとしても、JR東海が支援の手を差し伸べることは確実ではないかと思われます。

以上、①「鉄道車両事業・建設機械の安定性」②「JR東海の連結子会社である点」の2つを勘案して、日本車輌製造の将来性は「安定的」と評価することができるでしょう。

選考対策

志望動機

志望動機は中期経営計画から逆算して立てると、「その会社が目指すポイント」と「そこに到達するために活かせるあなた自身の強み」をマッチさせることが容易であり、オススメです。
方法論についての詳細は以下の記事に記載してありますので、読むことをオススメします。

関連記事関連記事「志望動機」は中長期経営計画から逆算しよう読む

経営戦略

  1. 業務管理体制の強化と人材育成:リスク明確化や工程管理、2019年に刷新した企業理念の浸透、風通しの良い組織文化の定着
  2. 強みを発揮できる事業展開による利益確保:顧客ニーズにマッチした製品・サービスの提供、JR東海との関係緊密化による企業価値向上
  3. 総合力発揮による技術・製品開発の推進:各事業部門・開発部門の連携、JR東海との共同研究推進

①米国鉄道車両案件は同社の財務基盤を大きく毀損したため、同社でも同損失は反省点と捉えているようです。そのため、リスクマネジメントを一層強化する方針を打ち出しています。
②市場環境が一層厳しくなる中、顧客ニーズにマッチした製品を提供することによる利益確保を目指すようです。また、1社で事態解決を図るのではなく、親会社であるJR東海との連携を強化することによる解決を目指すとのことです。
③同社が抱える複数の事業分野の連携を強化し、製品開発を効率化することを目標に掲げています。

経営環境・企業が抱える課題

  1. (鉄道車両)国内市場における更新需要はあるものの、長期的には厳しい受注環境が継続
  2. (輸送用機器・鉄構)タンクローリー、キャリヤ、無人搬送車、貨車は一定需要が見込まれるものの、受注環境は厳しい。新設橋梁の発注量も低迷が継続、橋梁補修はノウハウ蓄積により競争力を強化
  3. (建設機械事業)都市部再開発ニーズの取り込み、国内・アジアを中心とした海外市場において、地域ニーズに即した対応による事業機会の確保
  4. (エンジニアリング)社会基盤として必要不可欠な事業であり、今後も需要は継続。安全性・省電力性の向上や高齢化・労働人口不足への対応によるニーズ

Webテスト

日本車輌製造のWebテストは「TAL」です。
ほかのWebテストには見られない特徴的な図形配置問題などから、TALは事前にテスト形式を把握しておくことが必須かと思われます。
当サイトではTALの攻略法を公開していますので、下記リンクからご確認ください。

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